定義
双曲線関数coshx,sinhx,tanhxを以下のように定義します。
coshx:=2ex+e−x,sinhx:=2ex−e−x,tanhx:=ex+e−xex−e−x
それぞれ、「ハイパボリックコサイン」、「ハイパボリックサイン」、「ハイパボリックタンジェント」などと読むのが一般的です。
性質
cosx,sinx,tanxに似た記号が使われるだけに、双曲線関数には三角関数と似たような等式が成り立ちます。
相互関係
tanhxcosh2x−sinh2x1−tanh2x=coshxsinhx=1=cosh2x1
式(1)は定義から明らかでしょう。式(2)も定義を用いて簡単な計算をすれば直ちに従います。式(3)は式(2)の両辺をcosh2xで割ってから式(1)を用いれば従います。
三角関数の場合と比較すると、式(1)は同じ形をしている一方で、式(2)、(3)は符号が異なることに注意しましょう。
"倍角"公式
cosh2xsinh2x=cosh2x+sinh2x=2cosh2x−1=1+2sinh2x=2coshxsinhx
三角関数との関係
coshxsinhx=cos(ix)=−isin(ix)
微分
(coshx)′(sinhx)′(tanhx)′=sinhx=coshx=cosh2x1
積分
∫coshxdx∫sinhxdx=sinhx+const.=coshx+const.